SENDAI FIRST TOWER(仙台ファーストタワー)の竣工について
日本土地建物株式会社及びヒューリック株式会社は、株式会社みずほ銀行と共同して、仙台市青葉区にて「(仮称)仙台共同ビル」の開発を進めておりますが、今般、第1期工事の事務所棟である「仙台ファーストタワー」を竣工いたしました。
本事業は、隣接する2棟のビルを2期に分けて段階的に開発する建替事業であり、第1期工事で事務所棟、第2期工事で商業棟とアトリウムを建設する計画です。仙台市における「都市再生特別地区」の摘要第1号プロジェクトとして、平成17年9月に着工しました。プロジェクト全体の完成は、平成21年5月の予定です。
当計画は、競争力がありハイスペックなオフィス空間と、立地を活かしたハイセンスな商業空間を融合させるとともに、青葉通りのケヤキ並木と調和した緑化や、第2期工事で完成するアトリウム・屋上庭園を通じて、「賑わい」と「憩い」の場を創造し、「都市への貢献」の実現を目指しております。
事業化に当たっては開発型証券化手法と定期借地権制度を活用し、日本土地建物株式会社及びヒューリック株式会社等の出資に基づき設立した「仙台一番町開発特定目的会社」(TMK)と株式会社みずほ銀行が、土地を賃借し区分所有建物を建設する事業スキームです。また、TMKには、財団法人民間都市開発推進機構の「まち再生出資業務」による出資を受けております。
概要
旧「仙台富士ビルディング」敷地 | 「日土地仙台ビル」敷地 | |
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所在 | 仙台市青葉区一番町3丁目1番1 | 仙台市青葉区一番町3丁目1番17 |
敷地面積 | 1,367.82㎡(413.77坪) | 1,069.02㎡(323.37坪) |
所有者 | ヒューリック株式会社 | 日本土地建物株式会社 株式会社みずほ銀行 |
用途地域 | 商業地域(80/600)、防火地域 | |
交通 | JR東北本線「仙台」駅 9分、仙台市営地下鉄南北線 「仙台」駅8分 「東二番町通り(国道四号線)」「青葉通り」沿い 「マーブルロードおおまち」隣接 |
高層棟(事務所棟) | 低層棟(商業棟・アトリウム) | |
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用途 | 事務所、店舗 | 店舗 |
構造 | 鉄骨造(一部鉄骨鉄筋コンクリート造)、建物高さ99.9m | |
規模 | 地上24階 地下2階 塔屋2階 | 地上5階 地下2階 |
所有形態 | TMKと株式会社みずほ銀行による区分所有 | |
敷地利用権 | TMKと株式会社みずほ銀行による定期借地権の準共有 | |
延床面積 | 約24,339㎡(約7,362坪) | 約4,959㎡(約1,500坪) |
駐車場:約100台予定 | ||
設計 | 大成建設株式会社一級建築士事務所 | |
設計監修 | 株式会社日建設計 | |
施工 | 大成建設・清水建設・松井建設・佐藤工業JV | |
プロジェクト・マネジメント | 日本土地建物株式会社・ヒューリック株式会社 |
プロジェクトのポイント
- 仙台市における「都市再生特別地区」適用第1号。
- 都市への貢献と事業性の追求を調和させることにより、「都市再生」を推進。
- 仙台エリアにおける新しいランドマークの創出。
- 緑視率重視の緑化により、青葉通りのケヤキ並木と調和した緑あふれる「憩い」の場を提供。
- マーブルロードおおまち(商店街)との相乗効果を最大限に引き出す商業空間を実現。
- アトリウムや屋上庭園を設置することにより、四季を通じて市民が集う「賑わい」ある空間を創出。
- 競争力の高いハイスペックなオフィス空間と、ハイセンスな商業空間を融合。
- 耐震性(免震構造)と環境への配慮を兼ね備えた魅力ある施設の創造。
- 共同プロジェクトによる一体開発、段階的事業推進、高度利用の実現。
- 開発型証券化手法と定期借地権制度を活用。
今後の予定
平成19年8月 | 「日土地仙台ビル」解体工事着工 |
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平成20年6月 | 「低層棟(商業棟・アトリウム)」建築工事着工*工期:約12ケ月 |
平成21年5月 | 全体竣工 |
外観
〔事務所棟〕
〔1階エントランスロビー〕
〔事務所棟(夜景)〕
<参考資料>
都市再生特別地区について(平成17年6月28日決定)
種類 | 都市再生特別地区(一番町三丁目南地区) |
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面積 | 約0.6ha |
容積率 | 最高限度:1,050パーセント、最低限度:600パーセント |
建蔽率 | 最高限度:70パーセント |
建築面積 | 最低限度:1,000㎡ |
高さ制限 | 高層部:100m、低層部:30m |
壁面の位置の制限 | 2m、3m、5.5m |
〔都市再生特別地区とは〕
都市再生特別措置法に基づき、都市再生緊急整備地域(仙台同地区はH14.10指定)内において高度利用を図るため、既存の用途・容積率制限等の適用を除外した上で自由度の高い都市計画を定める地区。
〔都市再生特別地区のメリット(建築規制の緩和〕
- 容積率割増限度の緩和
- 形態規制の緩和(斜線制限、日影規制の適用除外)
- 総合設計制度が公開空地面積に応じて容積率を割増するのに対して、都市再生特区では都市への貢献度合いに応じて容積ボーナスを付与
〔(財)民間都市開発推進機構とは〕
昭和62年に設立され「民間都市開発の推進に関する特別措置法」に基づく建設大臣指定を受けた財団法人で、主な業務内容として「まち再生出資業務」「都市再生支援業務」「参加業務」「融通業務」「住民参加型まちづくりファンド支援業務」などがあげられる。
〔まち再生出資業務とは〕
「まち再生出資業務」とは、市町村が定める都市再生整備計画の区域内で民間事業者が実施する都市開発事業に対して、民都機構が資本を拠出することにより立ち上げ支援を行う制度。事業区域面積が0.5ha以上で、事業の施行に必要な経済的基礎が充分にあることなどの要件を満たすものとして国土交通大臣の認定を受けた事業が対象となる。民都機構の出資でプロジェクト全体のリスクが軽減されることにより、民間都市開発事業に民間資金が誘導され、市町村と民間が一体となったまちづくりの推進が期待される。