『日土地堂島ビル』の起工について
日本土地建物株式会社は、2005年12月14日、大阪市北区堂島浜1-4-19(四ツ橋筋沿い)の「旧日土地堂島ビル」跡地に、「ロングライフ」をテーマにした新しいタイプのオフィスビル「日土地堂島ビル」を起工致します。
*起工:2005年12月14日、竣工:2007年8月31日(予定)
本件は、築後45年を経過し老朽化が進んでいた旧建物を取り壊し、世紀を超えて使い続けられる「ロングライフビル」をテーマにした建替えプロジェクトです。
1階店舗においては、テナントニーズに応じて高さ等を変更可能な仕様とし、また上層階の事務所部分においては、フロア貸し、分割貸しいずれにも対応可能な20メートル×20メートルの無柱区間とするなど、時代とともに変化するオフィス・店舗ニーズに対応できるよう、フレキシブルな要素を数多く取り入れています。
また、品格と先進性を感じさせる全面ガラスカーテンウォールを採用したファサードや、制震構造の採用など、時代が変化しても競争力の衰えない、時代を先取りした躯体・設備となっています。
事業化にあたっては、平成12年に買い増した隣地約90平方メートルと一体で開発を行い、天空率を採用した効率的な建築計画とするなど、物件の持つポテンシャルを最大限に引き出しました。
本プロジェクトは、競争力の劣るビルを建て替えてバリューアップを図る側面と、当社の次世代を担う優良資産を開発する側面の両面を併せ持ち、弊社ポートフォリオ戦略の一環として位置づけられるものです。
多数のテナント立退交渉には困難が伴いましたが、今後とも本プロジェクトで身に着けたノウハウを他の建て替え事業にも活かし、優良なオフィスビルの提供を通じて、地域活性化へ貢献してまいります。
*堂島は、江戸時代から米市場を形成し、「天下の台所」と呼ばれ商業の中心地として栄えてきた地域です。
御堂筋に押され影が薄くなったときもありましたが、最近は、西梅田、北梅田の開発、中之島の大型開発、そして中之島新線の開通(2008年を予定)などにより、四ツ橋筋が再び活況を取り戻し始めています。堂島はその中心地として発展が期待できる地区となりつつあります。
計画概要
〔計画地〕
所在:大阪市北区堂島浜1-4-19敷地面積:911.06平方メートル(275坪)
用途地域:商業地域・防火地域、容積率約800パーセント
交通:JR東西線「北新地」駅徒歩10分
(中ノ島新線(2008年開通予定)新駅より徒歩5分)
〔計画建物〕
用途:事務所、店舗構造:鉄筋コンクリート造、一部鉄骨造
規模:地下1階、地上12階、塔屋1階
延床面積:7,705.22平方メートル(約2,330坪)
〔事業主など〕
建築主:日本土地建物株式会社設計・監理:株式会社竹中工務店
施工:竹中・日土地建設 共同企業体
計画のポイント
〔建物設計のポイント〕
「ロングライフ」をテーマとした新しいタイプのオフィス計画
1.建物の『ロングライフ』
<街に優しいオフィス>
周辺環境との調和を考え、前面道路からのセットバック部分に緑を配することで、地域のアメニティを高めます。
<品格と先進性あるデザイン>
ファサードは品格と先進性を感じさせる全面ガラスカーテンウォールを採用しています。
<時代時代のニーズに応える設計>
エントランス部は天井の高いピロティー空間で、1階店舗部分と2階部分の間に空間を設けています。開放的なアプローチ空間演出とともに、テナントの要望や時代のニーズに合わせ天井高を変えることが可能です。
<フレキシブルな無柱空間>
柱をコーナーに集約、事務室内を20メートル×20メートルの無柱区間にすることで、フロア貸し、分割貸しに柔軟に対応することができます。
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2.働く人の『ロングライフ』
- ゆとりあるオフィス階高による開放的な空間
- 災害への安心(本建物は、制震構造を採用しており、柱に取り付けたダンパーにより地震による揺れを小さくし、耐震性安全性の向上を図っています)
- 高さ2.5メートルの大型の窓を採用し、明るいオフィス空間を創出
<心と体へのケア>
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3.収益性・効率性を追及したオフィス
- 天空率を適用した効率的な建築計画(斜線制限の緩和)
- コア部を片側に集約することによるレンタブル比の向上
- 省エネ対策として「氷蓄熱」「LOW-Eガラス」を採用